最低時給850円である東京都内のA新聞で、新聞配達のアルバイトを始めたトメ子さんは、最初の1ヶ月は時給500円で働きました。トメ子さんの給料は労働法違反です。
なぜなら、見習いや研修期間であれ、各都道府県ごとに最低賃金が定められており、雇用主はその最低賃金を上回る賃金を労働者に支払う義務があります。
いままでのお話しに出てきた法律を詳しく紹介します。
新聞配達店によっては見習いという理由で給料を払わなかったり、時給500円程度で働かせるところもあります。
見習いや研修期間であれ、各都道府県ごとに最低賃金が定められており、正社員であれバイトであれ、すべての労働者は最低賃金以上の額を請求できます。
例えば労働者と雇用主の間に「最初の1ヶ月は時給500円でいいです」や「無報酬で働きます」などの、最低賃金以下の合意があっても、その合意を無効にできます。
よって、後から最低賃金を請求出来ます。
「通勤手当を足すと最低賃金を上回っているから合法だ」と言う雇用主がいるかもしれませんが、間違いです。なぜなら、最低賃金には以下のものを含みません。
1日8時間働いている場合や、午後10時?午前5時に働く場合は最低時給×1.25へ。週7日働く場合は最低時給×1.35倍の給料を絶対に受取れます。
平成20年7月から、最低賃金額以上の賃金を支払わなかった雇用主に対する罰金額の上限は、2万円から50万円に改められることになりました。
法律に基づく賃金を払おうとしない雇用主に対しては、罰金があることを伝えましょう。